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今回のワインの解説 

 

シャトーパルメ福岡騎士団の歴史と今回のワインについて

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今回のワインについて

【テイスティングワイン】

今回のテイスティングワインはシャトーパルメの200周年とシャトーパルメ福岡騎士団20周年とのことでしたのでシャトーにご相談してパルメの白ワインの垂直試飲となりました。

以前にシャトーからご提供して頂き、パルメの会で保管していた2007年、2008年に加え、新たに2009年、2010年を福岡へ送っていただき、アジア・太平洋地区の輸出部長ダミアン・グレラ氏をお迎えしての開催となっています。また、東京からは今回のドネーションワインの輸入にご尽力いただいたポール・トージャー氏(TOUJA PAUL-GEORGES)にもご参加いただきました。

パルメの白ワインは2007年が最初のヴィンテージで2009年11月27日シャトーパルメCEOのトマ氏が来福された際に日本で初めてお披露目となっています。一部のパルメの会メンバーはこの年シャトーを訪問した際に試飲しています。

この時のトマさんの説明ではシャトーの自家消費用で少量であり市販の予定はなく、ブドウ品種はミュスカデル、ソーヴィニヨン・グリ、ロゼ、メルロ・ブランの4種でしたが、今回のダミアンさんの説明では2008年以降メルロ・ブランは使用していないとの事です。ワインの名称も2009年エチケットまではヴァン・ド・シャトーパルメとなっています。しかし、2012年南西地方のがんセンターの支援のため2010年ヴィンテージを市販(世界中で1200本販売)した際、ボトルにはヴァン・ブラン・ド・パルメと変更になっています。なお、このワインはACボルドーでは認められていないブドウ品種ロゼを使用するため、ワインのAOCはボルドーでなくヴァン・ド・ターブルとなっています。

ダミアンさんからはシャトー以外でパルメの白ワインを垂直試飲するのは世界で最初ですとのお言葉をいただきました。本来はシャトーの自家消費用で、パルメを訪問した際にしか飲めない白ワインを一度に試飲でき、企画した私も貴重な体験をさせていただきました。

今回の無理なご相談に対応していただいたシャトーパルメの関係者に深く感謝します。

【ディナー用ワイン】

ディナー用のワインは全部で8種類です。

シャンパーニュは2種類ともセドリック・ブシャールが造るローズ・ド・ジェンヌです。ローズ・ド・ジェンヌはセドリック・ブシャールが2000年に設立したレコルタン・マニピュラン(RM)で、コート・デ・バール地区セル・シュル・ウルス村(CELLES−SUR−OURCE)に醸造所を構える非常に評価の高い造り手です。このシャンパーニュはモノ・セパージュ(単一品種)、モノ・クリマ(単一区画)、モノ・アネ(単一ヴィンテージ)で造られています。

最初のキュヴェはラ・ボロレと呼ばれる小区画(0.21ha)に植えられた樹齢40年のピノ・ブランのみで造られたブラン・ド・ブランです。年間生産本数は800〜1000本と非常に少量でヴィンテージは2006年です。

次のキュヴェはレ・ズルシュル呼ばれる小区画(0.97ha)に植えられた樹齢30年のピノ・ノワールのみで造られたブラン・ド・ノワールです。ヴィンテージは2008年で年間生産本数は3300〜3600本とこちらも少量です。

白ワインも2種類でともにブルゴーニュです。

ひとつめはコート・ド・ボーヌ地区シャサーニュ・モンラッシェ村の1級ワイン レ・ショーメです。造り手のミシェル・ニーロンはこの村を代表する評価の高い造り手です。レ・ショーメの畑は広さ7.43haでニーロンは0.54haを所有しています。ヴィンテージは2006年です。

次はコート・ド・ボーヌ地区ピュリニー・モンラッシェ村の1級ワイン レ・ルフェールです。造り手はムルソー村に醸造所を構えるアルノー・アントで評価の高い造り手です。ムルソー・シャルムに接するこの畑は広さ5.52haでアルノー・アントは0.22haを所有しヴィンテージは2006年です。なお、ブドウ樹は1965年に植えられたものです。

今回の赤ワインは3種類ともパルメで全てグレートヴィンテージです。

最初のパルメは2005年です。シャトーのホームページには「優れたヴィンテージを生んだ記録的に乾燥した年。」と記載されています。この年のセパージュはカベルネ・ソーヴィニョン53%、メルロ40%、プチ・ヴェルド7%です。(シャトーパルメご提供)

次は1989年です。ホームページには「力強さとエレガンスを兼ね備えた卓越したヴィンテージ。」と記載されています。セパージュはカベルネ・ソーヴィニョン52%、メルロ41%、プチ・ヴェルド5%、カベルネ・フラン%です。

最後のパルメは1970年です。ホームページには「当初の可能性がそのまま維持されているとても偉大なヴィンテージ。」と記載されています。セパージュはメルロ44%、カベルネ・ソーヴィニョン31%、プチ・ヴェルド16%、カベルネ・フラン9%です。

最後のデザートワインはソーテルヌ地区のシャトー・リューセックで、75haの畑にはセミヨン92%、ソーヴィニヨン・ブラン5%、ミュスカデル3%が植えられています。現在、ラフィット・ロートシルトが運営するこのシャトーは年間6万本のグラン・ヴァンを生産しています。今回の2001年はソーテルヌのグレートヴィンテージです。

最後に

今回はシャトーパルメ福岡騎士団20周年のワイン会でしたのでテイスティングはシャトーにお願いしてパルメの白ワインとしました。

ディナーのワインもできるだけ良いものと考え、ストックしたワインのなかで選んでいます。今回のパルメはシャトーとご相談して若いグレートヴィンテージとして2005年、飲み頃のパルメとして1989年、熟成のした代表として1970年を選んでいます。2005年はシャトーからのドネーションであり、1989年はイギリスのワイン商BB&Rから購入したもの(シャンパーニュ、白ワインもBB&Rから購入)でコンディションは心配していませんでした。しかし、1970年は40年以上前のワインで、国内3か所のお店からの購入しており、液面もバラバラでしたのでコンディションが不安でした。一部のボトルはコンディションが悪く、そのボトルに当たった参加者にはここでお詫びします。


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